親切のこころを育むのは

これは、小学校6年生の子どもが書いた作文です(本人の了承を得て掲載しています)。

大人が見過ごしそうな、とても大切な〝気づき〟がここにあります。


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『 親切ってすばらしい 』


ぼくは、昨年の春、同じくらいの年の男子がおばあさんに、

「荷物を持ちましょうか?」

と声をかけているのを見ました。

そのおばあさんは、重そうな荷物を持っていたけれど、

「だいじょうぶよ。ありがとう。」

とニコニコされていました。


きっと声をかけられたことを喜んでおられるんだと思いました。

ぼくだったら・・・。声をかけることはできなかったと思います。

声をかけていた男の子は、とても勇気があります。困っている人を見たらやさしくしようという思いやりがあります。すごいなぁと思いました。


いつかぼくもあの男の子のように声をかけて、困っている人を助けてあげられたらいいなぁと思うようになりました。


でも、実際には難しいです。

簡単なようでできません。

何度も何度もチャンスはあったけれど、なぜだか動けず、声が出せません。くやしくてくやしくて、いつか声がかけられたらいいのに・・・とずっと思っていました。


あの男の子を見てから約一年たったある日、家に帰る途中で、おばあさんが自転車ごとみぞに落ちてしまった所に出くわしました。

ぼくは、迷うことなく

「だいじょうぶですか?」

と声をかけました。おばあさんを助けたいと思いました。でも、自転車もおばあさんも、ぼくの力では持ち上がりませんでした。ぼくは、自分にできることは何かと考え、周りの大人に助けを求めました。


すぐに来てくださった大人の方が持ち上げ、自転車とおばあさんを助け出してくださいました。ぼくは、おばあさんが助け出されるまで

「だいじょうぶですか?」

「もう少しですよ。」

「がんばってください。」

と声をかけてはげましました。


おばあさんが助け出された時は、うれしくて涙が出そうになりました。

そして、今までに感じたことのないすがすがしさや、そうかい感がありました。助けだせてよかったと心から思いました。


その後おばあさんが言ってくださった

「ありがとう。」

の言葉は、その場でバンザイがしたくなるくらいうれしい言葉でした。


人にやさしくすると、自分もうれしくなります。親切って、心を温かくしてくれるものなのだと実感したので、これからは、やさしさや、親切の輪を広げていきたいと思います。

少しのやさしい言葉、ほんの少しの勇気で、幸せな気持ちになる人を増やしていきたいと思います。


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この〝じぶんのきもち〟を、このまま持ち続ける子もいれば、成長とともに違う気持ちにすりかわったり、薄れていく子もいます。


それは、なぜでしょうか。


今、子どもたちが、わたしたち大人に問いかけてくれています。


わたしたちはこの男の子が感じた〝親切のこころ〟が循環する場所を地域につくりたい。

世代をこえて、みんなで〝あそぼ♪はなそ♪〟


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こころのほし

~完璧な親じゃなくていい。もっと子どもの心の声を聴いて~ 親子の悩みごとや不安なことなどをお聞きすることで子どもの問題行動や非行を未然に防ぎたいという想いで活動しています。

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